たくき よしみつ の 鐸木能光のデジカメ・ガバサク談義 デジタルストレス王

画像ソフトIrfanViewの使い方(4)

(2018/10/07 updated)

IrfanViewを使った写真画像補正作業の実際

ガバサク理論の「サク」は「サクッと直す」のサクですが、これはIrfanViewなしでは考えられません。
では、今までやったことを踏まえつつ、実際に写真画像の補整作業をサクッとやってみます。コツを掴んで覚えてしまえば、IrfanViewなしの写真生活は考えられなくなるでしょう。


画像を開いてトリミング

1 画像を開く

1 編集したい元画像を開きます。JPEG画像とIrfanViewを関連付けしてあれば、エクスプローラから画像ファイルをダブルクリックするだけでIrfanViewが瞬時にその画像を開いてくれます。→キーかSpaceキーで同一フォルダ内にある次の画像に移動します。


2 トリミング範囲を決める

元画像の上をマウスでドラッグして、トリミング(切り取り)したい範囲を決めます。


3 トリミングする(Ctrl+Y)

マウスで範囲指定した状態でキーボードのCtrl+Yでその部分が切り取られます(範囲選択の外側が削除され、選択した部分だけが残ります)。メニューバーの「編集」メニューからも選べますが、Ctrl+Yをぜひ覚えましょう。


4 解像度変更(Ctrl+R)
Ctrl+Rで解像度変更ダイアログを出し(「画像」メニューの「リサイズ/リサンプル」でも出せます)、画像のサイズを決めます。ここでは横幅2156ピクセルの画像を800ピクセルに縮小させています。「アスペクト比を維持する」にチェックが入っていれば、横か縦のいずれかを指定すれば、もう一方は自動的に入力されます。


5 Shift+Uを試す

最終サイズになったら、とりあえずShift+U(自動色彩調整)を押してみます。色だけでなく、明暗やコントラストなども一発で補整しようというズボラな人向けの機能ですが、うまくいくときといかないときがあります。結果がおかしくなったときはすぐにCtrl+Zで元に戻してください。
今回はあまり変化が見られなかったので↑、さらにCtrl+Gで微調整を試みます。


6 色調補整を試す

Ctrl+Gで色調補整ダイアログを出し↑



ガンマとコントラストを少し上げてみました↑ 全体に明るく、くっきりした印象になりました。このとき「明るさ」はいじらないのがコツです。明るさを上げると、全体が白っぽくなってしまうからです。


7 シャープフィルタをかける

最後にShift+Sでシャープフィルタをかけます。シャープは最後に少しだけかけるのがコツです。前ページでも説明しましたが、IrfanViewのシャープフィルタは初期設定値が20になっていますが、これだとキツすぎるので、必ず5前後に落としておきます。


これで完成です。慣れればこの一連の流れは1枚あたり1分もかからずに終わるようになります。キーボードショートカットでポンポンと作業が進められるので、他の画像ソフトよりはるかに効率的です。大量の写真を一変に補整していかなければならないときは、IrfanViewなしではとてもやる気がしません。
私が今もWEB日記などの作業を続けていられるのは、IrfanViewのおかげといってもいいでしょう。

Paintプラグインやフィルター類で遊ぶ

IrfanViewプラグインの中でも、Paintというプラグインはとても重宝します。F12で起動します。
下の例は、Paintの中のスタンプツールを使って、邪魔な自動車を消した例です。

スタンプツールで自動車の周囲の背景部分を付け足して、自動車を消してしまった例。その前に、Shift+Uで全体の色味や明暗補整をしています。IrfanViewだけでこれだけのことができてしまいます。


矢印、直線、曲線、文字などを描き入れることもできます↓。

F12でPaintプラグインを起動させ、矢印などを描き入れた例。簡単な指示コメントや範囲指定の指示などはこれで簡単にできる


シャープ以外のフィルタ使用例

IrfanViewでいちばんよく使うフィルタはSharpenですが、他にもいろいろ楽しいフィルターがついています。
よく使うのは「Blur(ボカシ)」類やExplosion(爆発)、Pixelize(モザイク)など、細部を見えなくさせるフィルターでしょうか。フィルターをかけたい範囲をマウスでドラッグして範囲指定⇒Ctrl+Eでエフェクトフィルターを出して、望みのフィルターをかける、という手順です。
人物の顔や車のナンバープレートにぼかしを入れたりするときにやりますね。(私はあれは嫌いなのでなるべくやらないで済むような写真を最初から撮るようにしていますが)

他のフィルターは遊び感覚で使うものが多いですね。
例えばこんな感じ。

上のカマキリの画像で、目玉の片方に「フィッシュアイ」フィルターをかけて変形させてみた。


……とまあ、ざっと紹介しただけでもこれだけ多機能なIrfanView。まだまだ機能はあります。
スライドショーを作成したり、サムネイル画像をアルバムのページ風にならべて1枚の画像にしたりもできますし、動画ファイルを再生するにも、たいていのマルチメディアプレイヤーをいちいち起動させるよりもサクッと動きます。

ぜひ体験してみてください。

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