たくき よしみつ の 鐸木能光のデジカメ・ガバサク談義 ガバサク談義

SONY α300を買った

レンズがない!

予告どおり、α300を買いました。
しかし、予想外の事態が。合わせるべきタムロンの18-250mmがどこにもない。
価格コムに出ていた10店舗くらい、片っ端から問い合わせましたが、どこも在庫切れで、入荷は未定とのこと。メーカーに在庫がなく、次回出荷はおそらく8月下旬であろうとのこと。
諦めかけた頃、ヤフオクで北海道のお店が出しているのを見つけてさっそく落札。ほっとしたのもつかの間、店のミスで、在庫がないのに出品していた!
なんなんでしょうね。
これは、SONYのαシリーズが予想以上に売れている証なのでしょうか。それとも、タムロンはSONYにOEMでレンズを卸しているので、SONYに遠慮してタムロンブランドでは数を作っていないのかもしれません。
仕方なく、実売価格が1万円以上高いのを承知の上で、SONYブランドのレンズを探し始めましたが、これもあちこちで在庫切れ。ようやく岐阜のお店に在庫があるのを見つけて注文しました。
もう一つの誤算は、シルキーゴールドのボディがほしかったのですが、これはレンズキットのみの販売で、ボディだけではブラックしか選べないということ。
使うつもりがないレンズ(18-70mm F3.5-5.6)がついてくるのは無駄。レンズキットと本体のみの差額は数千円なので、レンズキットで買った後、レンズだけを売り飛ばすという方法も考えたのですが、面倒なのでやめました。
よく見ると、レンズキットでシルキーゴールドのボディを選ぶと、レンズ部分も一部が同色なのですね。カラーコーディネートされているわけですが、このレンズを使わないとなると、レンズ部分は黒で、ボディの一部だけがシルバー(シルキーゴールド)ということになり、これまたイマイチかなあ、とも思いまして。
でも、今でも、ちょっと後悔しています。やはりシルバーにこだわったほうが個性的でよかったかな、と。

翌日、別々の店から届きました。
購入価格は、
本体:60,718円(税込。うち消費税分は2,891円)
送料無料

レンズ:SONY DT 18-250mm F3.5-6.3
57,700円(税込。うち消費税分は2,885円)
送料 :300円
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合計:11万8718円

これにキャッシュバックキャンペーンのマイナス1万円を入れると、10万8798円(80円はキャッシュバックキャンペーン応募の切手代)。
タムロンのレンズがあれば、最低販売価格は4万1000円くらいなので、9万円ちょっとで揃ったことになりますが、まあ、在庫がないのですから仕方がないですね。
あまり望遠は使わないというかたには、タムロンの17-50mm F2.8との組み合わせがお勧めですが、これも在庫切れで次回入荷は8月下旬くらいとのこと。
せっかくα300が出ても、レンズがないのでは興醒めですね。ほんと、困りました。頑張って増産してください>タムロンさん。


やはりこれは同じもの




タムロンの18-250mmレンズは、NikonマウントのものとPentaxマウントのものを持っていて、このSONYマウントのレンズで3本目です。実際にタムロンブランドのレンズと並べてみましたが、まったく同じものですね。
スペック表を見て確信はしていましたが、実物を並べてみて、実証できた感じです。
好みもあるでしょうが、私はむしろタムロンブランドのほうがデザインも高級に見えます。
大きな違いはリングにウレタン?加工のすべり止めがついているかどうか。SONYブランドのほうはプラスチックのギザギザのみで、触感がやや劣ります。
タムロンのアイデンティティみたいな金色のリングの有無はまあ、好みが別れるところでしょう。
それよりも、レンズキャップにでっかく入っているオレンジ色の「α」のロゴがちょっと安っぽい感じがしました。
いずれにせよ、内容が同じで価格が1万円違うのはやるせないですねえ。
そうそう、SONYはレンズ一体型デジカメでは、レンズをカールツァイスのブランドでPRしていましたが、αの交換レンズではその商法はもう通用しないと思ったのでしょうか。ブランド代でさらに5000円高くなる、なんていうのでは困るので、余計なブランド戦略をやめたのであれば大歓迎です。

それと、最後の大誤算は、このカメラにはメモリスティックが使えないということ。
WEBでカタログを見て、メモリスティックDuoが使えるとあったので、4GBのメモリスティックデュオと、2GBのSDカード+SDカード⇒メモリスティックへの変換アダプタを購入したのですが、いざ入れようとしたらメモリスティックのスロットがない!
カタログではなく、カメラの説明書を読むと、な、なんと、「メモリスティックは使えません。メモリスティックDuoを使う場合は、別売のコンパクトフラッシュ対応アダプタをご利用ください」とあるではないですか。
そのコンパクトフラッシュ対応アダプタなるものは、6000円くらいします。そんな金があるなら、最初から8GBくらいのCFが買えてしまいます。まったく無駄な出費をしてしまいました。
私が持っているSONYのデジカメは、F707が壊れてしまった今、U50だけ。まさかU50に4GBのメモリスティックDuoを入れる気はしませんから(1万枚超える? そもそも4GBは認識しない?)、これはまたヤフオクで転売です。
SONYさん、メモリスティックはもうやめます、と公言したらどうでしょう。そうでなければ、そのアダプタとやらを最初から付けて本体を売るべきです。今までメモリスティックを買い続けてきたSONYユーザーに対して、そのくらいの仁義はきってくださいよ。
撮影リポートは、阿武隈日記の⇒ここに掲載しました。
まだ使い慣れていませんが、とにかくチルトするライブビュー液晶の威力は圧倒的。地面に置いて小動物を横から撮るといった、他の一眼レフでは決して撮れない写真が可能になる魅力は大きいですね。
AFはちょっと遅い感じ。これは合わせるレンズにもよるでしょうが。
露出の自動測定精度はかなり優秀。内蔵フラッシュの調光も良好。欲を言えば、天井ストロボができるように、二段階角度でフラッシュが起こせるようになっていれば最高でしたが、そこまではやってくれませんでした。残念。
シャッター音はゴトンゴトンという感じで、決して心地よい音ではないです。連写はJPEGで記録する限り無限連写が可能ということで、これは今まで使っていたK100Dとは大違い。
操作ボタンの位置は使いづらく、露出補正などがもう少しやりやすいといいんですが、残念。
あと、眼鏡をかけている人にとっては、ファインダーのゴムが邪魔で、うまく視野が確保できません。こういう経験は初めてなので、このゴムファインダーカバーの設計に問題がありそう。ファインダーを覗くと自動的にAFがスタートするというのも、誤作動ばかりで、結局は切ってしまうことになります。いらないな。
色味は少し浅い感じ。ピンク色の花などを撮ると、鮮やかさがなかなか出てくれません。
ファインダー撮影とライブビュー液晶の切り替えはスムーズです。ただ、切り替えボタンの位置はもう少し工夫できたのでは?
それと、ファインダー撮影のときは自動アフターレビューが液晶に出ないというのが残念でした。メニューで設定できればいいのに。
操作感などは、慣れもあるでしょうが、K100Dのゆる〜い感触が好きでした。でも、連写性能などはα300のほうが圧勝。
なにより、ライブビュー液晶の威力は圧倒的。メインマシンは当然、今後はα300になります。

購入ガイド

出たばかりの2008年7月下旬現在、ボディ本体価格は6万円くらい。
キットのレンズは暗いので、標準ズームならタムロンの17-50mm 全域F2.8がお勧め。実売価格は3万6000円前後。
この組み合わせだとボディとレンズで9万6000円。1万円キャッシュバックで、実質8万6000円前後。

タムロンの18-250mm F3.5-6.3との組み合わせだと、両方で10万円ちょっと。1万円キャッシュバックで実質9万円台。
ただし、タムロンの17-50mm F2.8、18-250mm F3.5-6.3ともに、7月下旬現在、メーカー在庫切れで、次回入荷は8月下旬との噂。それまで待てない場合は、レンズキットで買うか、私のように、1万円以上高くつくのを承知で、SONYブランドのレンズを探すしかありません。
とりあえずレンズキットで買って、後からタムロンレンズが出てきたところで、キットレンズはヤフオクで売り飛ばすという方法もありそうです。
いずれにせよ、チルトするライブビュー液晶のデジタル一眼がレンズ込みで10万円を切ったのですから、これは大歓迎。私はこれを機に、当分はαユーザーになることでしょう。
α300に代わるデジタル一眼は当分、他メーカーからは出そうにありません。となれば、ガバサク流がお勧めするデジタル一眼の筆頭はSONY α300、ということになります。

(2008年10月24日追記)
2008年10月現在、α300のボディ単体の最安価格は4万9000円です。1万円キャッシュバックキャンペーン期間は終わってしまいました。
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